鍼治療って痛いの？どんな感じ？

鍼治療を受けてみたいけど、実際どんな感じなのだろうと思っている方が非常に多いと思います。

鍼（はり）と聞くとイメージするのは注射針などで、採血やワクチン接種のときのような痛みがあるんじゃないかと考えているのではないでしょうか？

今回は鍼をすると実際にはどのように感じるのかをお伝えしたいと思います。

 

１．鍼は痛いの？

初めて鍼を体験される方にたくさん鍼をしてきましたが、殆どの方は思っていたほどの痛みは感じません。むしろ、鍼を打たれたことに気づかないこと人もいます。

もちろん、人により感じ方はそれぞれ なので、感覚が鋭い方のほうが鍼を刺されたときの刺激を強く感じる傾向はあります。

針を身体に刺すのに痛くない？……信じられないですよね？

それはなぜなのか…主に２つの理由があります。

① 鍼は細く、なめらかに加工されている

昨今の鍼は加工技術も素晴らしく、痛くないように針先が加工されています。

なめらかに刺入しやすいように医療用のシリコーンコーティング加工されている鍼も多く、痛みが出にくい工夫がなされています。

一般的な１番鍼と呼ばれる 鍼の直径は0.16mmでとても細く、注射針のような痛みはありません 。注射針の太さは用途によっても違いますが、ワクチン接種などに使う注射針は25Gという規格で0.51mmです。鍼治療に使う針は一般的な注射針の3分の1以下の直径 ということになります。

② 痛みを感じやすい部位には鍼をしない

また、鍼を打つ部位によっても痛みが出やすいか、出にくいかが変わってきます。

それは痛みを感じるセンサーの分布量が体の場所によって違うからです。

手のひら・指先・足の裏などは痛みを感じるセンサーが多く、ここに鍼を刺すといくら細いとはいえ痛みが出やすいです。なので、基本的には手のひら・指先・足の裏に鍼を刺すことはありません。

２．施術中ずっと痛くないの？

鍼灸師はできるだけ痛くないように鍼をするように心がけています。

しかし、気をつけていてもどうしてもチクっとした痛みが出てしまうこともあります。その原因は様々ですが、毛穴やより敏感な部分にあたるとチクっとした痛みがでたりすることがあります。

また、効果を出そうとすると 鍼を上下に動かしたり、筋肉まで届くように鍼を進めていくので独特の感覚を感じる ことが多いです。

そしてその鍼独特の感覚はどんなものかというと…言葉で言い表すことができないのです。なので、鍼を初めてした人に「どんな感じでしたか？」とお聞きすると、

「これまで体験したことのない不思議な感じ」と答える方がとても多いです。

「鍼がそこ(筋肉)に入っているのはわかるけど、痛みはないから不思議」とおっしゃる方もいます。

そして、凝り固まった筋肉やツボにピンポイントで鍼が刺さると ”響き(ひびき)”という鍼特有の感覚が起こる ことがあります。

３．鍼の”響き（ひびき）”ってなに？

鍼をしているときに、鍼特有の「ずーん」とする感じが起きることがあります。

これを鍼の”響き(ひびき)”といいます。

鍼の響きは人や起こる身体の場所によっても感じ方が変わります。

など、人によって感じ方は様々 です。

鍼の響きは 凝り固まった筋肉やツボなどに鍼が刺さったときに起こる ことが多く、響きがあったほうが治療効果が高い と言われています。中国ではこの響きがないと鍼の効果がないと言われており、響きを積極的に起こすような鍼の操作をしています。

また、初めて鍼をされた方でも鍼の響きの感覚を「効いている感じがする」と言う方もいます。

しかし、鍼の”響き”が嫌いな方もいます。その場合はすぐに担当の鍼灸師にお伝え下さい。できる限り響きが起きないように鍼をすることも可能です。また、その場合でも著しく鍼の効果が出にくくなるということはありませんので、安心してお申し付けください。

余談ですが、関東圏の人よりも関西圏の人のほうが鍼の響きを好む傾向があると言われています。

４．とりあえず、１回受けてみよう！

鍼治療は見た目や想像よりも遥かに痛みの少ない治療法です。ハード系の整体や強めのリラクゼーション、足つぼなどのほうがよほど痛いことが多いです。

「百聞は一見に如かず」とよく言いますが、鍼は実際に試してみるのが一番です。整体やマッサージなどではなかなか良くならない 首・肩こりや腰痛などのお悩みには特にオススメ です。
ぜひ一度、鍼灸治療を試してみてください！