前回のブログで「鍼灸が効果的な頭痛とそうでない頭痛」の種類や特徴について書かせて頂きました。
鍼灸治療は「緊張型頭痛」に効果的なのは分かったけども、一次性頭痛の「片頭痛」と「群発頭痛」はどうなの?
ということで今回は「 片頭痛・群発頭痛は鍼灸治療でよくなるの?」というテーマで書かせて頂きます。
前回と同様にセルフチェック項目もお付け致しますので、ご自身はどのタイプの頭痛持ちなのかを把握されると日々の日常生活で対策などもしやすくなると思います!
片頭痛(偏頭痛)
原因
完全に解明はされていませんが脳の血管が収縮して頭痛の起こる前兆症状が起こったり、前兆症状の後、血管が拡張して頭痛が起こると考えられていました。最近では、脳血管や三叉神経終末に原因が見られるとする説があります。また肉親に同じような頭痛を持つ方が多いことから遺伝的な素因があると考えられています。
特徴
- 女性に多い
- 片側の頭痛が典型的ですが、40%は両側にも症状が出る
- 拍動性(ズキンズキン、ドクンドクン)
- 中等度以上(寝込みたい)
- 吐き気やおう吐
- 体を動かすことで増悪
- じっとしていると楽
- 光や音に過敏になる(1~2割の方)
- 肉親に同じような頭痛を持つ方がいる
対策
- 睡眠
- 暗い部屋で静かに休む
- 血糖値を下げない
- 片頭痛を引き起こしやすい食べ物を避ける(チーズ、赤ワイン、チョコレートなど)
- コーヒーや紅茶などカフェインの入った飲み物を飲む
群発頭痛
原因
片頭痛と同様に群発頭痛のメカニズムは解明されていませんが、体内時計のある視床下部の機能異常により引き起こされるという可能性が考えられています。
特徴
- 男性に多い
- 20~40歳代に多い
- いつも同じ片側の目の奥やこめかみに痛みが出現
- 目が充血したり、涙が出たり、鼻汁が出たりする
- 耐え難え激しい痛みが1~3時間続く
- ある一定時期ほぼ毎日発作が起こる
- 睡眠中に起こる
対策
- 群発期の禁酒
- 禁煙
- 入浴を避ける
- 規則正しい生活
片頭痛・群発頭痛は鍼灸治療でよくなるの?
鍼灸治療と薬物治療を併用することで、片頭痛の発生頻度の減少や重症度の軽減、生活の質が向上するとの報告があります。
また鍼刺激により片頭痛や群発頭痛を引き起こすとされている神経にアプローチすることで予防(頭痛の回数減少や重症度の軽減)できると考えられています。
片頭痛や群発頭痛の鍼灸治療は
① 頭痛の発生頻度
② 頭痛の重症度
これらを抑えるという予防的な治療となります。
より快適に生活するために薬剤治療などと並行して鍼灸を取り入れることが望ましいです。